アイヌ語そのままの地名に「戻す」べき



今日のブラタモリは札幌。札幌の格子状に整備された街並みの所々にあるズレから紐解く開拓の歴史、札幌開拓の中心が伏流水の出口、つまり扇状地の扇端部に設置されたことなどなど、地形マニア・ビギナーの僕にとって、毎度毎度ブラタモリはとっても面白くて、勉強になる。それに、なんといっても学者も舌を巻くタモさんの地形マニア・博学ぶりときたら!!次回は小樽かあ。兼六園と辰巳用水といい、ブラタモリをみると次々と行きたい場所が増えてしまう。


番組をみている最中、以前から札幌付近で気になる地形があったことをふと思い出したので、ちょっと調べてみた。石狩川の最下流域にひょっこり現れる、蛇行した河道と三日月湖だ。現在では茨戸川(ばらとがわ)と真勲別川(まくんべつがわ)と呼ばれているが、元々は石狩川の本川だったようだ。その後、河川改修によって河道が真っ直ぐにされ、取り残されたこの流路を、それぞれ茨戸川・真勲別川と呼称するようになったらしい。で、この蛇行の北西にある生振運河(志美運河などとも呼ぶらしい)から石狩川に流下するようだ。河川改修前はきっと、洪水の絶えない地域だったにちがいない。元々は石狩川だったのに、今では別の川として生き、そして元の自分に注ぐ、、、う〜ん、ちょっとセンチメンタルだな(笑)


それにしても、北海道のアイヌ語地名の当て字には毎度本当に困惑する。アイヌ語では「パラ・ト」【広い沼】と言うのを「茨戸」と当ててるのだから、、、漢字通りの解釈だと「ノイバラの群生する合流点」などとなるのだから、これこそまさに本末転倒だ。こんなことなら、無理やり漢字を当てないでカタカナのままでいいのに!だって、カタカナだって立派な日本語でしょ!?「パラ・ト川」でいいじゃん。美瑛川なら「ピイェ川」でいいじゃん。「北海道上川郡ピイェ町」でいいじゃん!「ミシシッピ」や「ミズーリ」など、ネイティブアメリカンが呼んでいた発音ほぼそのままのアメリカの地名のように。なぜ元来の意味を濁すようなことをするのか。今からでもいいから、アイヌ語そのままの地名に「戻す」べき。僕はそう思うのである。