生憎曇り空の開陽台。まだ草木も芽吹きはじめで、人も少ない。 上空ではたくさんのツバメがエサとなる虫を捕まえるため 忙しく飛び回っている。 |
酪農の仕事はとにかくハードだ。詳しくは今度書くとして、半月ほど経ちだいぶカラダも慣れ、やっと休日に余力が残るようになってきたので、5月中旬、まずは真っ先に行ってみたかった開陽台へ。かつての北海道放浪で中標津町を訪ねたときはその存在すら知らなかったので、今回が初訪問となる。「地球が丸く見える」という触れ込みらしいが、、、。
展望台から一段下にある 「北海道遺産」の看板 |
格子状防風林のランドスケープ。カラマツもまだ芽吹き始めでほぼ茶色。 全体的に中標津周辺は平坦地が多く、正直あまり面白みがない。 隣の別海や標茶の方が丘陵が多く、地形的起伏に富んでいると感じる。 |
開陽台から南方面を眺望。見渡す限りの地平線! |
開陽台から南西〜北西方面を眺望。右端には斜里岳。 |
開陽台から北〜東方面を眺望。知床半島に伸びる連山の先に、 北方領土・国後島がうっすらと見える。 |
開陽台から見える国後島。 晴れていればもっとクッキリ 見ることができそうだ。 |
それにしても、日本人はもちろんのこと、国後島に普通に暮らすロシアの人たちも、世界中の人たちも、いわゆる「普通に暮らす人たち」にとっては、国境や領土問題などさしたる問題でもなく、むしろ仕方のない・しょうがないことだと思っているんじゃないだろうか。僕はそう思う。そして、お金が大好きで、名誉を欲しがり、権力を欲しがり、支配したがる。いつの世も、そういった「歪んだ」一握りの特権階級ーーー金持ちや権力者や政治家、それと農協のお偉方か?ーーーが、ヒトの社会を狂わせているのだと。普通の人なら誰だって、平和に、穏やかに暮らしていきたいと願っているはずなのにーーー。ホセ・ムヒカも言っていた。”そういったお金の大好きな人々が政治家になる。なりたがる。そういうことになる社会システムそもそもが根源的な問題なのだ。”と。つまり、ムヒカさんの言う「貧乏な人」こそが元凶なのだ。そして、既存の社会システムがそれを増長している。僕はそう解釈している。
国後島の爺爺岳(ちゃちゃだけ)。二段式の山容が不気味だ、、、。 だけど、あの山腹への好奇心もそそられる。 |
道東エリアのあちこちで目にする「返せ!北方領土」の看板 |
領土問題が間近にある暮らしはどんなものなのか。 正直ちょっと僕には想像できない、、、。 |
とにかく、広大な地球のランドスケープだけでなく、国境や領土問題というものを実感するのにも、間違いなく開陽台は一度は訪ねる価値のあるスポットだ。
行きと帰りには、「ミルクロード」という愛称で有名な、どこまでも一直線に続く中標津周辺の道路をぶらぶらドライブ。時期的にまだ寂しい景観だけど、積乱雲の発達する真夏の晴れた日には最高の景色になるだろう!開陽台とあわせて、また訪ねよう。
開陽台のすぐ麓にある北19号線。いちばん有名なミルクロードだ。にしても、 やっぱり標識や電柱があるのが残念、、、。観光立国を目指しているのだから これらの景観問題は大いに改善する意義があると思うのだけど。 |