ナラワラ、トドワラの風景

ナラワラを構成するミズナラなど広葉樹の枯木群


野付半島・ナラワラとトドワラの風景。ナラワラはまだまだ健在(?)だが、トドワラは近年ますます巨大化する台風など地球の気候変動の影響で、その観光資源の目玉でもある立ち枯れたトドマツ群の流亡が激しいようだ。僕がトドワラに初めて来たこの日にはもう、ネットの画像検索で見られるようなたくさんの枯木群などどこにもなかった。トドワラに関しては、まっさらな干潟・湿原に遷移していくのもそう遠くないのかもしれない。


ナラワラ。いかにも道東らしい、荒々しくダイナミックな自然現象だ。

トドワラ。すでにまばらとなってしまったトドマツの枯木群。

もう”トドワラ跡”と呼んだ方がふさわしいのかも、、、

少し高いところに僅かに残るトドマツ枯木は、浸食が遅れかろうじて
立ち枯れ状態を保っている。気候変動が顕著に感じられる昨今、
もう数年以内にはついに彼らも倒れてしまうのかもしれない。

トドワラ「跡」遊歩道。野付半島は今日も寒い。僕はダウンパーカと
手袋を履いている。

トドワラの干潟で餌を探すキタキツネ。進行の著しいトドワラの流失は、
野付半島の生態系にどんな影響を及ぼしていくのだろうか。だが、
どんなことがあろうと、人間はこの自然遷移に介入するべきではない。
いや、もしかしたらすでにこれは、人間活動の結果、つまり介入したことを
証明する現象なのかもしれない。


大きな獲物を手に入れたようだ。