阿寒湖にて

阿寒湖正面。ここまで入ったのは初めて。


中標津を離れ、美瑛に帰る途中に立ち寄った阿寒湖。若い頃の北海道放浪のある日の夜、その日の宿を探そうと温泉街の入り口まで来たものの、結局立ち去った場所だ。なぜ立ち去ったのかはもう憶えていないけど、あたりは真っ暗で霧が立ち込めていたことは、何故だかはっきりと憶えている。



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あの旅の間、僕はただただ、孤独だった。
その孤独が心地よく、そして幸せだった。

僕は、すべてを投げ出したかった。

だから僕は、夢中で車を走らせていたんだ。
誰も僕を知らない、最果ての地を目指して。
そんな自暴自棄ともいえた放浪の旅は実は、
本当の光を探し求める旅だったのかもしれない。

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それ以来、中標津とおなじくまた来たいと思い続けていた場所だったけど、やっぱり心にポカンと穴が空いてしまった状態で、心ここにあらず。中標津での暮らしは何だったのかーーー答えは出したはずなのに、まだ自問自答を繰り返している自分がいる。僕は弱く、脆い。人間は弱く、脆い。ゆっくりと朽ち、大地に還っていく木々や、草花や、動物や、虫たちの死骸のように、迷いが消化・昇華するまで、僕の心に還っていくまで、やっぱりまだ少し、時間がいるみたいだ。


阿寒湖

何を捕っているのだろう。いい絵だったのでパシャリ。

灰色がかったハクセキレイ。おそらく幼鳥だろう。



ぐつぐつと煮えたぎるボッケ。硫黄のにおいがたちこめる。

阿寒湖畔エコミュージアムセンター。ちょうど休館だったけど
今回はむしろこれで良かった。今度来るときは阿寒湖のマリモや
生態系のこと、ゆっくりと調べまくるぞ!

チシマオドリコソウ。エゾシカによる被害から希少昆虫を保護するため
設置されていた保護柵周辺に群落形成している。

チシマオドリコソウに吸蜜する(エゾ?)スジグロシロチョウ

湖畔林内に咲くオオウバユリ。

立派なハリギリの大木

未同定。園芸種かも?綺麗な花だったのでパチリ

阿寒湖に来た目的の一つ、アイヌコタン

アイヌの民族舞踊などを公開しているアイヌシアター「イコロ」。
見てみたいけど今回は気分的にパス。また今度だな。

アイヌ工芸品などの展示場。どれもとっても興味深い。

トンコリ。どんな音がするんだろう?モンゴルの馬頭琴のような
サウンドと推測してみる。

イクパスイ。美しく神秘的な紋様だ。