初心にもどる。

 前回の投稿でこのブログを終わらせるつもりだったが、僕はどうもまだ書きたいことがあるらしい。というか、書きたいこと、語りたいこと、伝えたいことなど、生きているかぎりいくらでもでてくるものだ。それが人間、それが人生さ。だから、投稿頻度は少なくなるだろうけど、これからもあまり深く考えずにこのブログを続けていくことにしようと思う。


 僕は今、土地を──僕のスローライフ実践のスタートラインを──探している。パーマカルチャーに根ざしながら、自然環境やいきものたちとともに穏やかに生きていく。そのための土地を。今年の春──令和──になってから、僕はいよいよ、本腰を入れて土地探しをはじめた。でも、、、

 ちょっと疲れてしまった。

 僕は昔から、「こうしなければならない」とか「こうすべきだ」とか、そういう方向に考えすぎてしまう。自分で自分に暗示をかけ、自分で自分を追い込んでしまうのだ。何歳になっても、いくら経っても、何回気づいてもやってしまう。僕の悪い性格だ。本当に我ながら、生真面目な馬鹿野郎だと思う。

 僕が思い描く、未来の農業・生物多様性貢献農業のビジョンを確立した。それは確かだ。だけど、春からの本格的な土地探しを進めるなかで、それを模索し、実践していきたい。という気持ちが、本当に僕の本心なのか、わからなくなってしまった。もしかしたら、いや、、、多分僕は、確立した生物多様性貢献農業を、手に入れた土地で「やっていかなければならない」「やるべきだ」と、自分に暗示をかけすぎていたのだと思う。そして、、、多分それは、肉牛たちとの出会いと、工場畜産の経験のショックがかなり大きかったからなのだと思う。


 初心にもどろう。
 本当の初心に。



パーマカルチャーに根ざしながら、
自然環境やいきものたちとともに
穏やかに生きていきたい。



 そう、北海道にやってきた当初から、いつもいつも、さんざん自分に言い聞かせてきたはずだ!僕は、農業をやりたくて・やるために、ここに来たわけでもないし、土地を手に入れたいわけじゃない。草木や花や、虫や、動物たち───いきものたちと静かに、穏やかに暮らしていくために、ここに、北海道にやってきたのだ。農業の仕事はもちろん大好きだ。でも、僕の悪い性格からか、「自分の土地で(どんなかたちにせよ)農業を営んでいかなければならない」という想いに、いつの間にか囚われてしまっていたようだ。


 初心にもどる。
 本当の初心に。


 手に入れた僕の土地は、草木や花や、虫や、動物たち───いきものたちに自由に使ってもらう。彼らの遷移に基本的に任せる。僕はな〜んにもしない。そして、自分が使いたいぶんだけ、彼らから分けてもらえばいい。そうさ、そもそも土地を区切ったり、「土地の所有権」を主張しているのなんて、人間だけなのだから(なわばり行動はあるけどね)!!そして、そもそもこの大地は、いきものたちと僕ら人間が一緒に、分け隔てなく暮らす大地だし、第一、僕は彼らと一緒に暮らしていきたいのだから!!かわいい野の花や、園芸種たちの混在するガーデニングなり、固定種やF1種の混在する菜園なり、果樹なり、小屋作りなり、自分がその時々でやりたいことを、好きなように、多様に、やりたいようにやればいいのだ。やりたいことが湧いてきたら、その都度、いきものたちから土地を分けてもらえばいい。ビオトープ溢れる庭にするのだ。


 そう。
 それでいいのさ。


 自分に正直になればいいんだ。なのに、いつもなかなかうまくいかない。そして、いつの間にか、道を逸れてしまう。自分の心、自分の本当の気持ちですらうまく見つけられないのに、人様のことがうまくわかるわけもない。だから、世の中うまくいかない。だけど、だからこそ、みんな努力する。話し合う。そして、発展していく。進歩していく。だから、人生は素晴らしいのさ。



道端に咲くフランスギク。セイヨウタンポポの綿毛が飛ぶころに咲く花。
かわいくて、可憐で、昔から大好きな花だ。僕の土地にもぜひ植えたいな。